サターン・最優秀コミック原作映画賞【全ノミネート&受賞歴リスト】
こんにちは、Aoringoです。
この記事では、アメリカで毎年発表されているファンタジー、ホラー、およびSFの映画やテレビ番組に焦点を当てたアメリカの映画アワード、【サターン賞】のうち、コミックが原作となっている映画に贈られる【最優秀コミック原作映画賞】のこれまでの受賞結果をまとめています。
この賞は、2013年に初めてカテゴリーに追加された賞で、唯一、『進撃の巨人 Part 1』(2015)が日本の漫画でノミネートされたことがあります。
サターン賞とは?
サターン賞(Saturn Awards)は、ファンタジー、ホラー、およびSFの映画やテレビ番組に焦点を当てたアメリカの映画アワード。1973年に設立され、会員の投票によって受賞が決定。会員には、スティーブン・スピルバーグ、ジェームズ・キャメロンをはじめ、名だたる監督やテレビ人が名を連ねています。
2013年からこれまでの最優秀コミック原作映画賞
第40回(2013)の受賞&ノミネート作品
作品名 |
---|
アイアンマン3 |
マン・オブ・スティール |
マイティ・ソー ダーク・ワールド |
ウルヴァリン: SAMURAI |
サターン賞に「ベストコミック映画賞」が創設された記念すべき1回目である、第40回サターン最優秀コミック原作映画賞を受賞したのは、シェーン・ブラック監督の『アイアンマン3』でした。内容は映画『アベンジャーズ』のその後を描いています。
アイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は、ニューヨークの戦いの後に休養をとっていましたが、マンダリン(ベン・キングズレー)というテロリストの活動を調査するうちに、トニーは自らの行動とアイアンマン・スーツへの依存が招いた結果に新たな脅威に直面します。
『アイアンマン3』は、トニー・スタークの闘いのPTSD、アイデンティティ、そして個人の成長というテーマに言及。MCUの中でも商業的、批評的に成功をおさめ、アイアンマンのキャラクターにより深みを与えた作品となってます。
第41回(2014)の受賞&ノミネート作品
作品名 |
---|
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー |
アメイジング・スパイダーマン2 |
キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー |
X-MEN:フューチャー&パスト |
第41回サターン最優秀コミック原作映画賞を受賞したのは、マーベルコミックに登場する同名チームを原作としたジェームズ・ガン監督の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で、この映画によってMCUには新たなヒーローたちが誕生することになりました。
幼い頃に地球から誘拐され、宇宙海賊の中で育ったピーター・クイル(クリス・プラット)が、ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)、ドラックス・ザ・デストロイヤー(デイヴ・バウティスタ)、ロケット(ブラッドリー・クーパーが声優を務めるアライグマ)、グルート(ヴィン・ディーゼルが声優を務める樹木のような生物)など、仲間と同盟を結び「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」として活躍する物語。
映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は、ユーモアあるキャラクターや、70年代と80年代のレトロなサウンドトラックがウケて、驚きの大ヒットを記録。型破りなヒーローたちにスペースオペラとコメディを融合させ、スーパーヒーローというジャンルに新たな風を吹き込んだことでも知られています。
第42回(2015)の受賞&ノミネート作品
作品名 |
---|
アントマン |
進撃の巨人 ATTACK ON TITAN |
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン |
キングスマン |
I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE |
第42回サターン最優秀コミック原作映画賞を受賞したのは、ペイトン・リード監督の『アントマン』でした。原作はマーベル・コミックです。
超人的な力を得ながらアリのサイズに縮むことができるスーツを発明したハンク・ピム博士(マイケル・ダグラス)は、スコット・ラング(ポール・ラッド)にアントマンのマントを身につけさせ、かつての弟子であるダレン・クロス(コリー・ストール)の悪事を止めようとします。
スコットはアントマン・スーツのパワーを使いこなし活躍する一方で、父親としての生活とスーパーヒーローとしての責任を両立させなければならない一面もあるという物語です。
また、本年度では初めて日本漫画『進撃の巨人(作:諫山創)』を原作とした映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』がノミネートされ国内で話題となりました。
第43回(2016)の受賞&ノミネート作品
作品名 |
---|
ドクター・ストレンジ |
バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 |
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ |
デッドプール |
スーサイド・スクワッド |
X-MEN:アポカリプス |
第43回サターン最優秀コミック原作映画賞を受賞したのは、スコット・デリクソン監督で主演をベネディクト・カンバーバッチが務めるヒーロー映画『ドクター・ストレンジ』でした。原作はマーベル・コミックです。
優秀だけど傲慢な神経外科医、スティーヴン・ストレンジ博士(ベネディクト・カンバーバッチ)は、ある日交通事故で手に重傷を負い、医師としてのキャリアを絶たれますが、自分の能力を取り戻そうと必死にネパールのカマル・タージを訪れ、そこで魔術師の能力を得ます。
魔術の世界を深く掘り下げるストレンジは、闇の力を解き放ち、次元の境界を破壊しようとする強大で邪悪な魔術師カエシリウス(マッツ・ミケルセン)と対峙することに。
映画『ドクター・ストレンジ』は、MCUに多元宇宙の概念を導入し、新たなヒーロー像を築き上げました。
第44回(2017)の受賞&ノミネート作品
作品名 |
---|
ブラックパンサー |
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス |
LOGAN ローガン |
スパイダーマン:ホームカミング |
マイティ・ソー バトルロイヤル |
ワンダーウーマン |
第44回サターン最優秀コミック原作映画賞を受賞したのは、ライアン・クーグラー監督の『ブラック・パンサー』でした。原作はマーベル・コミックです。
物語の舞台は、アフリカの架空の国家ワカンダ。ワカンダは、希少で強力な金属であるヴィブラニウムを所有している技術先進国です。王だった父の死後、ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)は、ブラックパンサーのマントを着用して国の新しい王となります。
ティ・チャラはブラックパンサーとして、ワカンダの秘密を守り、国の内外からの脅威から国を守らなければならなりません。
映画『ブラック・パンサー』は、アフリカ文化の表現、アイデンティティと遺産の探求、責任とリーダーシップといったテーマを描き、新たなヒーロー像を誕生させました。
第45回(2018/2019)の受賞&ノミネート作品
第45回サターン最優秀コミック原作映画賞を受賞したのは、アンソニー&ジョー・ルッソ監督による『アベンジャーズ/エンドゲーム』、この作品はアベンジャーズシリーズの第4作目となります。
物語は、宇宙の半分を壊滅させたサノス(ジョシュ・ブローリン)に対抗するアベンジャーズたちの姿を描いています。アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)、ソー(クリス・ヘムズワース)、ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)、ハルク(マーク・ラファロ)などの生存者たちが登場。
映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、壮大なスケール、10年にわたるMCUの物語を満足のいく結末にまとめ、興行的にも大成功。史上最もインパクトのあるスーパーヒーロー映画のひとつとされています。
作品名 |
---|
アベンジャーズ/エンドゲーム |
アクアマン |
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー |
キャプテン・マーベル |
シャザム! |
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム |
スパイダーマン:スパイダーバース |
第46回(2019/2020)の受賞&ノミネート作品
作品名 |
---|
ジョーカー |
ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY |
ブラッドショット |
ニュー・ミュータント |
オールド・ガード |
第46回サターン最優秀コミック原作映画賞を受賞したのは、トッド・フィリップス監督、ホアキン・フェニックス主演の『ジョーカー』です。原作はDCコミックのバットマンに登場する悪役ジョーカー。その起源を独自の解釈と演出で描いています。
精神的に問題を抱え、社会的に孤立した男、アーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)は、荒廃したゴッサム・シティで雇われピエロとして働いていました。しかし、失敗を重ね、医療制度の崩壊もあり完全に社会から見放されてしまったことで、アーサーは狂気に陥り、ジョーカーへと変貌を遂げていきます。
映画『ジョーカー』は、精神疾患、社会の不平等や残酷さをダークに描き、がけっぷちに追い込まれた男の心理を臨場感たっぷりに描きました。ホアキン・フェニックスの凄みがある演技は高く評価され、同年のアカデミー主演男優賞を受賞しました。
『ジョーカー』のレビュー記事はこちら。
第47回(2021/2022)の受賞&ノミネート作品
作品名 |
---|
スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム |
THE BATMAN-ザ・バットマンー |
ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス |
シャン・チー/テン・リングスの伝説 |
ザ・スーサイド・スクワッド ”極”悪党、集結 |
ソー:ラブ&サンダー |
第47回サターン最優秀コミック原作映画賞を受賞したのは、ジョン・ワッツ監督の『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』。この作品は、トム・ホランド演じるスパイダーマンことピーター・パーカーが登場します。原作はマーベル・コミックです。
ピーター・パーカーは、スパイダーマンとしての秘密が世間に暴露されたことで人生が一変。そのため彼の愛する人々が詮索や危険に直面してしまいます。ピーターは、彼らを守るため、ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)に助けを求め、自分がスパイダーマンであるという記憶を消してもらうことにします。
しかし、ドクター・ストレンジが行った呪文の最中に何かが狂い、うっかり多元宇宙を分裂させてしまい、トビー・マグワイアやアンドリュー・ガーフィールドが演じる別の現実のスパイダーマンたちが登場。過去のスパイダーマン映画に登場した彼等が終結することで、ファンにとっては興奮の展開となりました。
その他のサターンアワード受賞に関する記事
この記事では、サターン賞のうち、コミックが原作となっている映画に贈られる【最優秀コミック原作映画賞】のこれまでの受賞結果をご紹介しました。
他にも、これまでサターンアワードでどんな作品がノミネート&受賞してきたのか記事にしていますのでぜひ確認してみてくださいね!